音楽や歌詞に描かれる女々しさの魅力|愛される共感カルチャーの全貌
ロックシーンにおける女々しさ表現のマイルストーンとして外せないのが、RADWIMPSが2006年に発表した名曲『me me she』です。タイトルの英単語を連続して読むと「めめし(女々し)」となる言葉遊びの巧みさはもちろん、音楽関係者の間でも「失恋ソングのひとつの発明」と評されてきました。「さよなら」を告げられた側でありながら、「僕を好きだった君」を忘れられず、君の次の彼氏にまで嫉妬と呪詛を滲ませるその描写は、従来のJ-POPが描いてきた「君の幸せを願う優しい元カレ」というフィクションを根底から解体したのです。
そしてその系譜を現代で純度100%のまま継承しているのが、バンド名そのものが「後悔する女の子」を意味するスリーピースバンド、reGretGirlです。彼らの楽曲に登場する語り手は、振られた理由を自問自答し、別れた恋人からの連絡を待ち続け、街で見かけた後ろ姿に怯えるほど引きずっています。ナタリーの特集記事やメディアのレビューでも、彼らの歌詞が若者の共感を集める要因として「格好つけない生々しさ」が挙げられています。弱さを装飾することなく、剥き出しの後悔を叫ぶボーカルスタイルは、失恋の当事者にとって最も寄り添ってくれる処方箋となっているのです。
一方で、ポルカドットスティングレイの雫(Vo/Gt)が語るようなシャープで客観的な恋愛観を持つ楽曲も支持を集めており、男女それぞれの視点から「割り切れない感情」を立体的に読み解くリスナー層が拡大しています。
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