ハンバートハンバート「おなじ話」は死別の歌?歌詞に隠された切ない真相と夫婦27年の軌跡を徹底解剖
ハンバート ハンバートの音楽が他のフォークデュオと一線を画す理由は、夫婦という極めて親密な関係性に甘えない、冷徹なまでの音楽的職人性にあります。
全楽曲の作詞・作曲・編曲を手掛ける佐藤良成は、バイオリン、ギター、バンジョー、マンドリンなどを操るマルチプレイヤーです。ブルーグラスやケルト音楽の語法をJ-POPの骨格に落とし込むそのアレンジ力は、玄人筋からも極めて高い評価を受けています。「おなじ話」でも、ギターのアルペジオとシンプルな旋律の中に、コードの陰影によって感情の揺らぎを精緻に描き出しています。
一方、佐野遊穂のボーカルは、過剰な装飾を一切削ぎ落とした素朴な響きを持っています。歌い上げず、飾らず、話し言葉の延長のように発せられる彼女の声があるからこそ、死別や老い、孤独といった重厚なテーマが、聴き手の生活の隙間に静かに染み渡るのです。
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