ラストサムライのモデルは実在した?ネイサンオグレンの史実と武士道を徹底検証

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トム・クルーズ演じるネイサン・オールグレンは、南北戦争やインディアン戦争で心に深い傷を負い、酒に溺れながら来日した米陸軍大尉という設定でした。しかし、この人物造形の根底にある史実の実在モデルは、アメリカ人ではなくフランス陸軍砲兵将校のジュール・ブリュネ(Jules Brunet, 1838, 1912)です。

ブリュネは1867年、江戸幕府の要請によって派遣された第1次フランス軍事顧問団の一員として横浜に降り立ちました。彼は幕府陸軍のエリート部隊である伝習隊に近代的な砲術や戦術を教授し、幕臣たちと深い信頼関係を築き上げます。ところが、着任の翌年に大政奉還と鳥羽・伏見の戦いが勃発。徳川幕府は瓦解し、本国フランス政府は中立を宣言して顧問団全員に即時帰国命令を下しました。

ここでブリュネは軍人としてのキャリアをかなぐり捨て、前代未聞の決断を下します。教え子である武士たちを見捨てることを潔しとせず、軍務を脱走して旧幕府軍への合流を選んだのです。彼は榎本武揚らとともに蝦夷地(北海道)へ渡り、五稜郭を拠点とした箱館戦争で陸軍総督として防衛線を指揮しました。この「敗者と運命を共にし、異国の士道に殉じようとした西洋人軍人」という生き様こそが、オールグレン大尉というキャラクターの揺るぎない核となっています。

Chloe Bennett

Chloe Bennett

Culture, Media & Entertainment Columnist

Chloe Bennett explores the intersection of pop culture, streaming entertainment, digital trends, and contemporary lifestyle. Her weekly commentary reaches thousands of culture enthusiasts.

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