江戸時代へタイムスリップ!愛媛県歴博『松山城特別展』の屏風絵と実物資料の全貌
絵画史料の華やかさに加え、本展の説得力を底上げしているのが地道な発掘調査から得られた実物資料です。
二之丸遺跡の調査で出土した肥前系磁器や京焼、中国産青花磁器などの破片は、松山藩が中央の流行文化を積極的に取り入れていた証左です。大名家としての威信を示す高級食器と、日常使いの素焼き土器(かわらけ)の混在は、儀式と日常の落差を赤裸々に物語ります。
さらに、藩士が着用した具足や火縄銃、町割の普請に関わった大工道具、度量衡の基準器といった生活・行政ツールも充実しています。文書の記述だけでは把握しきれない「重み」や「質感」を伴った実物資料に触れることで、藩政改革や飢饉、城普請といった歴史的出来事が、血の通った人々の汗と苦悩の上に成り立っていたことを再認識させられます。
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