なぜ八代目儀兵衛の米は格別に甘いのか?老舗米屋が起こした和食革命の全貌
銀座米料亭の厨房には、幾重にも並んだ特注の土鍋が並びます。一般的な金属釜ではなく、有田焼の窯元と共同開発したオリジナルの炊飯専用土鍋「Bamboo!!(バンブー)」を使用。分厚い陶器が蓄熱性を高め、米一粒一粒を包み込むように均一な熱対流を発生させます。
厨房内には厳格な鉄の掟が存在します。それは、「炊き上がりから10分以上経過したご飯は絶対にお客様へ提供しない」というルールです。ご飯は釜から上がった瞬間から水分が蒸発し、急激に劣化が進みます。そのため、店内では客の食事の進み具合をフロアスタッフと料理人が緻密に連携し、常に炊きたてのベストな状態で運ばれてきます。
客席に届けられた一膳目は、ふっくらとした白銀の輝きと、澄んだ湯気の香りを楽しむプレーンな銀シャリ。そして、おかわりを頼むと登場するのが、土鍋の底で香ばしく焼き上げられた狐色のおこげです。カリッとした心地よい歯ごたえとともに、凝縮された米の糖分がキャラメリゼされたような香ばしさが鼻腔を抜けます。卓上のごま塩や特製醤油を少し垂らせば、白米の持つ無限のポテンシャルを五感で実感させられます。
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