和田竜の最新作と『のぼうの城』!12年ぶり長編小説への系譜を徹底追跡

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『のぼうの城』の持つ映画的ダイナミズムは、活字の世界にとどまりませんでした。2012年に公開された同名映画(犬童一心・樋口真嗣共同監督)は、興行収入38.4億円を超える大ヒットを記録。日本アカデミー賞で優秀作品賞をはじめとする数々の栄冠に輝きました。

何よりも観客の脳裏に焼き付いたのは、狂言師の野村萬斎氏が演じた成田長親の姿です。伝統芸能で培われた身体表現と緩急自在の台詞回しは、長親の掴みどころのない飄々とした佇まいと、芯に秘めた胆力を完璧に体現していました。三成軍の眼前で踊る「田楽踊り」のシークエンスは、邦画史に残る名場面として語り継がれています。

もともと本作の原点が、城戸賞を受賞した和田氏自身の脚本『忍ぶの城』であった事実を考えれば、映像との親和性の高さは必然でした。小説として読者を陶酔させた物語が、一流の映像表現として具現化されたことで、作品の知名度は国民的なものへと昇華したのです。

Alexander Ross

Alexander Ross

Gaming, Esports & Interactive Media Writer

Alexander Ross has covered the video game industry for a decade, writing deep dives on game design, esports tournaments, VR developments, and gaming culture.

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